
毎度ご贔屓にして頂き、誠にありがとうございます。
七年前に開設いたしましたホームページですが、なかなか更新することもできず、お客様に何の情報も提供できないままになっておりましたが、この度、新たにブログページを開設いたしました。
これからはこのページで当店のお料理や様々な情報を発信していきたいと考えております。
日ごろより「うを友」を可愛がって下さっているお客様はもとより、初めてこのホームページに来て下さったお客様にも興味を持って頂き、またご来店頂ける機会につながれば・・・と、図々しくも考えております。さて、はたしてそのような魅力のあるホームページにしていけるか?という若干の不安はございますが、ご来店頂けるお客様あっての料理店、ご賞味して下さるお客様あっての料理人であります。どうか1人でも多くのお客様に興味を持って頂き、ご来店に繋がるよう、料理は勿論のことながら、このページの作成にも精進致しますので、どうか宜しくお願い申し上げます。
さて、写真のお料理について少しばかりお話させていただきます。
写真のお料理は懐石のコースの中で前菜として出させて頂いているものです。お料理はお客様のご予算やその日の仕入れ(素材)の状況によってその都度吟味して献立を立てますので、あくまでも一例であり、今はこの料理を必ずお出しするというものではありませんが、当店のお料理を雰囲気だけでも伝われば・・・と思います。
写真は、前菜 秋の吹き寄せ です。
塗りの箕(み)に栗と柿の葉を敷き、一口大のお料理を盛り込んでいます。
(箕(み)っていうのは、穀物をふるい、殻を取る農具です。皆さん名前はピンとこなくとも、物はご存知でしょう。)
まずは秋の代表、秋刀魚のお寿司です。皮目はあぶって香ばしく仕上げています。赤が鮮やかな酢取り茗荷をあしらい、酢橘の薄切りを添えています。酢橘はちょっと添えているだけですが、それでも充分にほのかな酸味と香りが移り、秋を感じていただけると思います。
子持ち鮎の山椒煮、何時間も何時間も煮て骨を全く感じない柔らかさに仕上げています。甘辛く煮ていますが、くどいような甘辛さでは無く、軽やかな風味を感じて頂ける味だと思っています。しっかりと締まっているようでいて、口の中ではほろりとくずれる。そんなお料理です。
他には栗の甘露煮、八幡巻、三度豆のサーモン巻、帆立の幽庵焼き、小鯛の黄味寿司、車海老のキャビア射込み、雲丹の利休焼き、なんかを盛り込んでいます。余談になりますが雲丹は「海栗」とも表記するようです。海の栗、たしかに見た目は毬栗とよく似ていますね。因みに、この雲丹の利休焼きは魚のすり身と卵を摺り混ぜて調味した物の中に雲丹をたっぷり混ぜ込み、その上にたっぷりの胡麻を振りかけて厚焼き状に焼いたものです。
後、写真ではちょっと分かりづらいと思うのですが器の中央下部にある黒い品は京都の小茄子の煮たものです。茄子の中央に切り込みを入れ、そこに鰊(にしん)を挟んで鰊茄子に仕上げています。振り柚子をして香りと共にさっぱりとした味わいを楽しんで頂けると思います。
最後になりましたが器上部の猪口には甘海老と飛び子の和え物です。
ちょっと涼しくなって来ましたが、秋だと言うのに天候によってはまだまだ暑かったりと、昼と朝晩の寒暖差が激しく、なかなか体調も整いません。皆様、くれぐれもお身体にはお気を付け下さいませ。
この日は暑かったので、お料理があまり暑苦しいものにならないように猪口はガラス器にしました。
以上がお料理のお話です。
最初なんで張り切って書いているとすごく長文になってしまいました
。最後まで読んで下さった方はお疲れになったのではないでしょうか?申し訳ございません。
これに懲りずに、今後とも宜しくお願い申し上げます。